新聞を眺めていたところ、とあるコラムの筆者の肩書が「マナーデザイナー」となっていました。初めて見る職業です。
でも、マナーって個人がデザインするものなのでしょうか。
初見で違和感を覚えたため、マナーデザイナーというものについて少し考えてみました。
マナーの語源はラテン語のmanus(マヌス・手)だそうです。
社会や集団の中で生きていくにおいて、周りとの関係を円滑に気持ちよくするための手段・手法・作法のことです。
なるほど。「周囲との関係を良好にするためのちょっとした知恵やコツを考えて提案する」という意味でなら、仕事としてありかもしれません。
ただひとつ気になったのが、
「マナーデザイナーに聞く」「マナーデザイナー監修」という名目で
・これが正しいマナー
・こうしないとマナー違反
・正解のマナーはこれ
といったような、その方が”デザイン”したマナーが唯一の正解であるかのような情報発信がテレビ・ラジオ・インターネットで行われているのをよく見かけることです。
「こうするといいですよ」はありでも、「こうするのが正しい」「こうしないのは間違い」はおかしいと思うのです。
こういった情報発信のされ方がマナーデザイナーさんの本意なのかどうかは分かりません。特にテレビのバラエティ番組は面白おかしく演出するために表現が極端になりがちですし。
(完全な余談ですが、私はバラエティ番組(番組名は忘れました)の「ソレダメー!」というやつが非常に苦手です)
マナーはあくまでひとつの手法。唯一の正解はありません。時と場合、時代や場所によっても変化するものです。
もちろんよいと思ったら取り入れればいいですが、デザイナー一個人の意見である可能性も忘れないようにしたいものです。