川辺に住み、緑色の肌と頭に皿を持つ妖怪、「河童」。
相撲が強く、人の尻子玉を抜くと言われています。
もし、そんな河童に出会ってしまったらどうしますか?
逃げます? 戦います? つかまえます?
実は、河童を捕獲するには許可証が必要らしいんですよね。
河童が多く住む「カッパ淵」
岩手県遠野市に「カッパ淵」という小川があります。周りを木々や茂みにおおわれたこの川には河童がたくさん住んでいるのだそうです。
カッパ淵でカッパハンティングをするのに必要なのが、カッパ捕獲許可証です。
許可証は遠野市観光協会が発行しており、遠野市内の観光案内所や道の駅などで入手可能です。
また、カッパハンターの増加にともない、観光協会のオンラインショップでのネット通販も始まったそうですが、名前と写真入りの許可証は現地へ行かないと発行してもらえないそうです。目指せ、ゴールド許可証。
河童の捕獲にもルールがある
許可証には「傷をつけずに生け捕りにすること」「金具のついた道具は使わないこと」など、河童捕獲の際のルールが記載されています。
カッパハンティングはルールを守って行いましょう!
カッパハンターのたしなみですよ。
この許可証はカッパ淵でハンティングを行うためのものなので、別の川でカッパハンティングをしたい場合は別途許可証が必要になります。
ですが、カッパ淵以外では許可証が発行されていないので、実質カッパ淵以外でのカッパハンティングは禁止されています。
河童絶滅の危機
しかし、近年問題になっているのが許可証を持たない闇カッパハンターの存在です。彼らはカッパ淵をはじめ、ハンティングが禁止されている他の川でも河童を乱獲しています。
これにより、河童の数は激減。河童の姿を見られることはほとんどなくなってしまいました。私も見たことがありません。許すまじ、闇カッパハンター。
遠野市のカッパ淵でも、許可証の発行以来河童が捕獲されたことは一度もないそうです。それだけ河童の数が減っているんですね。
今こそ、ルールを守って正しいカッパハンティングを行い、生け捕りにした河童を手厚く保護することが大切なのではないでしょうか。