びびび備忘録

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医者で処方された貼り薬、適当に貼っていませんか?注意書きをよく読んで、副作用を知っておこう

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薬の中には使い方を誤ると重篤な副作用を引き起こすものがあります。

飲み薬だけではなく、貼り薬も例外ではありません

 

口から身体の中に入れるものではないため、飲み薬よりも扱いが適当になってはいないでしょうか。

 

上に画像を貼った「モーラステープ」も使う際に注意が必要な貼り薬のひとつです。整形外科などで痛み止めとしてよく処方されるため、見たことがある人も多いと思います。

 

モーラステープに含まれている成分・ケトプロフェンには、光線過敏症喘息発作を誘発する副作用の危険性があります。

 

 

何年も残る跡がつく場合も

 

光線過敏症は日光アレルギーとも呼ばれ、日光などの紫外線を浴びることによって皮膚が赤く腫れ上がるなどの症状が出る疾患です。

 

モーラステープを貼ったあとに日光を浴びたため光線過敏症を発症し、「一生治らない」と言われた人のブログを見ました。色々なところでシェアされていたので、見た人もいるかもしれません。(私もそれを見てこの記事を書こうと思ったのですが)

 

その人は海へ行っても日光にあたることができず、長袖長ズボンですごしているといいます。日光を浴びると、最初に貼り薬を貼った以外の場所でも赤くなってしまうそうです。

 

こわいですね。悲しいですね。でも、

光線過敏症の副作用があることやそれを起こさないための正しい使い方は

モーラステープの使用上の注意に「必ずお読みください」としてきちんと書いてありますからね。

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モーラステープ以外でも、ケトプロフェンを使用している貼り薬には同じような注意書きがあるはずです。また、それ以外の薬剤を使用している場合はそれに応じた注意書きが記載されているので、きちんと確認してその通りに使いましょう。

 

貼り薬は口に入れるわけではないため、バンドエイドなどと同じ感覚でぺたぺた貼ってしまいがちです。でも、皮膚から薬が浸透するわけですからね。使用上の注意は必ず確認しなくてはいけません。

 

上記のモーラステープなんかは処方薬なので、受け取る際に薬剤師さんの説明があるはずです。よく聞いておきましょう。

 

 

副作用の割にほいほい処方されがち

 

件のブログへの反応として、「副作用がこわいからケトプロフェンの貼り薬は処方したことがない」という医師らしき人のコメントがある一方、患者がどこか痛いというと割と気軽に処方する医師もいるようです。

 

友人の薬剤師さんの話では、屋外で活動をする運動部の中学生にモーラステープが処方されたこともあったとか。

 

前述のとおり、モーラステープやその他のケトプロフェンを含む貼り薬には光線過敏症発症の可能性があります。貼っている間だけではなく、はがしてからも4週間は患部を日光にあててはいけません

 

そんなの運動部の中学生には無理でしょ!

 

この件は薬剤師さんが気づいてくれたからいいようなものの、お子さんをお持ちの親御さんも注意して見てあげてください。

 

 

その他の副作用も

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ケトプロフェンには光線過敏症以外にも接触皮膚炎じんましん顔やまぶたの腫れなどの副作用があります。このブログは医療の専門家が書いているわけではありませんので、それぞれの症状や処置についてはちゃんとしたところの記述を見てくださいね。

 

また、ケトプロフェンのテープ剤を妊娠中の女性が使用した場合、羊水過少症が起きたり胎児に動脈管収縮が起こった事例があるとして、妊娠後期の女性への使用を禁忌とするよう2014年3月に厚生労働省が指示しています。

 

■ケトプロフェン(外皮用剤)の妊娠中における使用について(PDF):厚生労働省

http://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j/anzenseijyouhou/312_1.pdf

 

あわせて、妊娠中期の女性にも「必要最小限の使用にとどめること」としています。

 

もし以前に処方されたモーラステープの残りが家にあっても、妊娠中の女性はうかつに貼っちゃダメ!です!

 

 

モーラステープが悪なわけではない

 

なんだかモーラステープを悪者にするような記事になってしまいましたが、決してそうではありません。使用上の注意をきちんと守って使えば、すぐれた効果のある鎮痛消炎剤です。私も手首をいためた際にお世話になったことがあります。

 

薬に副作用はつきものです。

副作用がなく適当にじゃんじゃん使ってOKな薬ばかりなら楽ですが、世の中そう甘くありません。

薬の有効性と副作用のリスクを天秤にかけ、バランスをとりながら使っていくものなのです。

 

基本的には医師や薬剤師がバランスをとってくれているはずですが、それでも完璧ではありません。私達患者にできることとして、最低限使用上の注意をよく読んでから薬を使用したいですね。